2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590780
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
白羽 英則 Okayama University, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40379748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小橋 春彦 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00403486)
小林 功幸 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20379746)
中村 進一郎 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (70514230)
山本 和秀 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90140491)
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Keywords | 肝細胞癌 / 血管新生 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
肝癌細胞のシークエンス解析から、splice variant(SV)-gamma-glutamyl carboxylase(GGCX)を同定し、クローニングした。肝癌細胞においてSV-GGCX発現はdes-gamma carboxy prothrombin(DCP)産生細胞(69%)において非産生細胞(8%)と比較して優位に高く、SV-GGCX遺伝子導入細胞(HLE,SK-Hep-1)は、本来DCP非産生細胞であるが、遺伝子導入によりDCP産生機能を持つようになった。これらの結果より肝癌におけるSV-GGCXの発現は、DCP産生の一因であることが解明された。 DCPの血管内皮細胞における効果は、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞を用いて検討した。細胞増殖能は、MTTassayで評価し、細胞移動能はin vitro wound healing assayにて行った。各種シグナルには、各分子の特異抗体及びリン酸化抗体を用いたimmunoblotting及びimmunoprecipitationで検討した。DCPは血管内皮細胞の血管内皮細胞増殖因子受容体VEGFR2(KDR)に作用し、細胞移動能(2.2倍)、細胞増殖能(1.5倍)を亢進させた。これらの効果はKDR阻害剤により消失した。DCPは、VEGFR2を介して血管内皮細胞に作用していることが解明された。 SV-GGCXおよびwildtype(WT)-GGCXを肝癌細胞cell line Hep3Bに導入し、stable cell lineを作成し、ヌードマウスに腫瘍を形成させるための予備実験も施行した。
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