2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎不全時のカルシウム/リン比を維持し、骨に導く先導分子の同定
Project/Area Number |
20590976
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
辰巳 佐和子 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80420545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 賢一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70174208)
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Keywords | 腎臟 / リン / カルシウム / 腸管 / 骨 |
Research Abstract |
腎不全/透析患者にみられるミネラル代謝異常(高リン血症等)や合併症(異所性石灰化)は、腸管から吸収された栄養素が、本来なら各臓器代謝を経て、腎臓から排泄されるはずが、入れ替え機構の異常により生体のあらゆる組織に蓄積することが原因と考えられる。カルシウム/リン比の制御機構の解明、また食事から摂取したカルシウム/リンを骨に導く先導因子(LPP)の同定を行い、さらにLPPにより制御される、新規リン利尿因子を同定する。これらの分子と腎不全モデル動物の重症度および異所性石灰化との相関を解析し腎機能を低下のマーカーとしてまた、リン代謝異常改善物質として利用可能かを検討ことを目的としている。前年度にLLPの候補分子として既知、未知の分子を見出したため、本年度はそれらの分子からさらにLLP分子候補の絞り込みを行い、生理活性について検討した。LLP分子の候補遺伝子を腎臓培養細胞に過候補分子過剰発現させた。アイソトープラベルをした無機リン酸の取り込み活性を変化させる分子を見出した。さらに、骨細胞のないマウスを作製したので、そのマウスの腸管における、LLP候補分子の発現量の変動を検討した結果、腎臓培養細胞でリン輸送活性を変動させた分子と一致するものを見出した。絞り込んだ候補分子について、次年度はマウスに過剰発現させリン吸収、リン排泄への影響を検討する。過剰発現させる方法として、Nakid DNAをマウス尾静脈より投与する予定である。その中でさらに候補を絞り込み、生理機能を明らかにする。さらに腎不全モデルマウスでのLLP分子の変動を詳細に検討する。
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Research Products
(18 results)