2010 Fiscal Year Annual Research Report
筋ジストロフィーのアンチセンス治療におけるシグナル伝達因子の動態に関する研究
Project/Area Number |
20591223
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹島 泰弘 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (40281141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 雅文 神戸大学, 医学研究科, 教授 (10157266)
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Keywords | アンチセンスオリゴヌクレオチド / 筋ジストロフー / シグナル伝達因子 / エクソンスキッピング |
Research Abstract |
Duchenne型筋ジストロフィー(以下DMD)において、炎症・アポトーシスなどの生命現象に関与するシグナル伝達因子が筋細胞の壊死・再生に関与し病気の進行に大きな影響を与えていることが注目されている。一方、私達は、DMDに対する根治治療として、アンチセンスオリゴヌクレオチド(以下AS-oligo)によってエクソンスキッピングを誘導し、out-of-frame欠失をin-frame欠失に変えて遺伝情報を修正する治療法の有効性を、世界で初めて臨床的に明らかにした。しかし、このアンチセンス治療の臨床応用を広げるためには、その効果をさらに高めることが不可欠である。本研究では、AS-oligo治療の過程におけるシグナル伝達因子の動態を明らかにする。DMDの治癒過程におけるシグナル伝達因子の役割を明らかにし、さらにこれらの因子を制御することによりアンチセンス治療の効果をさらに高めることが可能となる。 本年度は昨年度より引き続き、エクソン45のスキッピング誘導によってout-of-frame欠失をin-frame欠失に変換可能なDMD症例の筋培養細胞初代培養系を確立し、エクソン45のスキッピングを誘導するAS-oligoによるジストロフィンの発現を検討した。その結果、エクソンスキッピングおよびジストロフィン蛋白発現に、症例により差がみられることが明らかになった。さらにそれぞれの症例におけるシグナル伝達因子の関与を検討するために、サイトカインの動態を解析した。その結果、症例により差が大きいことが明らかになった。このような病態の差が培養細胞系におけるAS-oligoの有効性の差に関連している可能性が考えられる。今後、この関連を明らかにし、AS-oligo治療をさらに有効にする治療戦略を検討する。
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Research Products
(4 results)