2008 Fiscal Year Annual Research Report
小児の難治性糸球体腎炎におけるHicー5の役割解明
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20591277
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 秀治 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00380080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香美 祥二 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00224337)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 細胞接着分子 / 糸球体腎炎 / 病理学 |
Research Abstract |
平成20年度は、小児の難治性糸球体腎炎やラット進行性腎炎においてHic-5の糸球体での発現と局在を明らかにし、糸球体細胞増殖や細胞外基質(ECM)増加との関連性の有無を明らかにすることが目的であり下記の研究成果が得られた。 1)ヒト及びラット腎炎でのHic-5の免組織化学的検討 小児の進行性腎疾患(IgA腎症、紫斑病性腎炎、巣状糸球体硬化症)の症例そやそれらと同様の組織像を呈するラット進行性腎炎モデル(片腎Thy-1腎炎)の腎組織を用いて、Hic-5の発をした。ヒト腎炎組織及びラット進行性メサンギム増殖性腎炎の0日,3日,1,2,4,8,14週の組織で腎炎糸球体ではHic-5の発現が亢進し、メサンギウム細胞増殖やECM蓄積との相関がみられ、Hic-5が腎炎進展に関与する可能性が示された。さらに、ヒトとラットの臨床データに関して尿蛋白ともHic-5は相関し臨床病像とも関連した。 2)増殖因子刺激下での細胞培養実験や抗酸化剤を用いた動物実験でのHic-5の発現我々は、ヒト及びラットメサンギウム細胞の培養細胞を用いて、TGF-β等の増殖因子がHic-5の発現を亢進させるかを検討した。TGF-βは、濃度依存性及び時間依存性にHic-5の発現を亢進させた。また、ラットの腎炎モデルにアンジオテンシン阻害剤や抗酸化剤を使用して活性酸素を抑制することによりHic-5の発現が低下したことから腎炎進行因子がHic-5の発現に影響することが明らかとなった。 以上のから、Hic-5が進行性腎炎の重要な指標となるばかりでなく、治療標的となる可能性が考えられた。尚、これらの研究成果を米国腎臓学会で発表した。
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Research Products
(5 results)