2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591366
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
宮岡 剛 Shimane University, 医学部, 講師 (50284047)
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Keywords | 塩酸ミノサイクリン / 統合失調症 / 神経保護作用 / 臨床研究 / 動物実験 |
Research Abstract |
(1)統合失調症など精神疾患の患者に対する塩酸ミノサクリン投与状況に関する後方視的研究 平成15年4月から平成20年4月の期間にDSM-IVで統合失調症の診断基準を満たす患者およびその他の精神疾患のために、島根大学医学部附属病院精神科神経科の外来および入院治療された患者の内で、精神科治療期間中に何らかの感染症のために塩酸ミノサイクリンの投与した患者(22名)を研究対象とし、精神科疾患名、精神科治療開始前の社会適応状況、向精神薬の投与状況、治療前後のGAF、精神症状評価にはPANSS、BPRS、HAM-D、HAM-Aなどの標準化された尺度を用いる比較検討した結果、塩酸ミノサイクリンの治療効果が得られた(論文として発表)。 (2)統合失調症モデルラットおよびGunnラット(先天的非抱合型高ビリルビン血症ラット)の研究 統合失調症様行動パターンをしめすGunnラット(20匹)、従来から統合失調症のモデルとして使用されてきた覚醒剤投与ラット(20匹)、正常コントロールとしてJcl:Wistar系ラット(20匹)を用い、肉眼的形態変化の観察、光顕レベルで大脳皮質、海馬、小脳皮質での特徴的変化の有無を検討し、神経発達障害に関して統合失調症脳の知見とGunnラットや覚醒剤投与ラットに見られる組織学的形態な変化の共通点を検討する。特に脳内のニューロンの変化に加えて、マイクログリアの活性状態について免疫組織染色手法を用いて詳細に検討した結果、Gunnラットが統合失調症の動物モデルとなりうることが示された(論文として発表)。
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Research Products
(3 results)