2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591366
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
宮岡 剛 島根大学, 医学部, 准教授 (50284047)
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Keywords | 統合失調症 / ミノサイクリン / 抗精神病薬作用 / 統合失調症モデルラット |
Research Abstract |
(1)統合失調症など精神疾患に対する塩酸ミノサクリン投与による増強効果に関する前方視的研究(二重盲検試験) 対象:平成20年4月からDSM-IVで統合失調症の診断基準を満たす患者(31名)およびその他の精神疾患(50名)のために、島根大学医学部附属病院精神科神経科で外来および入院治療された患者(計34名)であり、感染症の有無に拘らず薬物治療の効果が不十分である患者を対象とする。対象中の統合失調症患者(25名)、およびその他の精神疾患患者(40名)に対し、投与中の抗精神病薬に塩酸ミノサイクリンを追加投与した。研究観察期間は12週間とした。 調査項目:精神疾患名、頭部MR1画像、尿中バイオピリン、および総ビリルビン、直接ビリルビン、間接ビリルビン値、肝機能などの血液生化学検査、向精神薬の投与状況、血液生化学検査。精神症状評価にはPANSS、BPRS、HAM-D、HAM-Aなどの標準化された尺度を用いた。生体内ミクログリアの活性変化と関連について、各種血清サイトカイン量を測定した。 解析:塩酸ミノサイクリン追加投与群と塩酸ミノサイクリン非投与群間での精神症状の改善度を解析した。またそれぞれの群間での大脳皮質や脳画像所見や血液生化学検査所見との特徴についても、治療改善度との関連を解析し、塩酸ミノサイクリンの投与が精神症状の改善に有効な統合失調症の特徴や傾向を詳細に解析した。他の精神疾患に関しても詳細に解析した。また塩酸ミノサイクリンの治療効果と血清グルタミン酸濃度と生体内ミクログリアの活性変化と関連を解析した。 (2)覚醒剤投与ラットおよびGunnラットの行動学的研究 方法:覚醒剤投与ラット(20匹)、Gunnラット(20匹)、正常コントロールとしてJcl:Wistar系ラット(20匹)を用い、各群間の社会行動学的特徴の変化の有無を検討した。また、塩酸ミノマイシンおよび抗精神病薬の行動特徴に対する効果も検討した。研究項目:母子育児行動、社会相互作用、記憶行動、ストレス反応行動、プレパルスインヒビッションなど行動学的評価法を用いる。塩酸ミノマイシンおよび抗精神病薬を各群に投与し、行動学的特徴に対する影響を解析した。 解析:覚醒剤投与ラットやGunnラットが、これまでの統合失調症モデルラットに認められる行動特徴の共通点や相違点を検討し、覚醒剤投与ラットやGunnラットに認められる行動特徴が塩酸ミノマイシンおよび抗精神病薬によっていかに変化するかを解析した。
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Research Products
(6 results)