2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本人ボクセルファントムによるCT診断時の臓器線量計算とWEBシステムの開発
Project/Area Number |
20591484
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
甲斐 倫明 Oita University of Nursing and Health Sciences, 看護学部, 教授 (10185697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 章 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学部門, 研究員 (10354705)
高橋 史明 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学部門, 研究員 (20354706)
佐藤 薫 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学部門, 研究員 (80354702)
伴 信彦 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (70251220)
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Keywords | 線量評価 / CT診断 / ボクセルファントム / モンテカルロ / 臓器線量 |
Research Abstract |
医療のCT検査から受ける各臓器線量を迅速かつ正確に把握するために医療現場で必要な情報を入力することで容易に計算が可能なWebサイトを開発する。20年度はCT装置のX線発生から臓器に光子が至るまでの線量計算をモンテカルロ法で行うために、CT装置の機種ごとに異なることが予想される発生X線スペクトルに関する情報を実験的に推定し,この情報に基づいてX線源のモデル化を行った。X線源モデルをPHITSコードに組み込み、水平方向の中心軸上の線量profileを実験値と比較検証した結果、よく一致した。ボクセルファントムの線量計算法については、白血病の標的組織となる赤色骨髄の線量をより正確に評価するために、骨領域を解剖学的に20領域に分割した骨モデルを定義しPHITSコードに組み込んだ計算を行えるようにした。また、MIRDファントムでの線量計算を実施、従来の計算コードによる結果と一致することを確認し、コードのCTへの適用を検証した。これらを基礎にして、日本人ボクセルファントムを用いたCT検査に伴う臓器線量をモンテカルロ法によって線量計算することを確認でき、CT検査に伴う臓器線量の計算法の基礎を完成することができた。また、Webシステムについては、線量換算係数データベースに組み込むデータは、スキャナモデルと撮像パラメータからなり、スキャン範囲はWeb上でユーザーが直感的にマウスドラッグで選択できる方式にすることなどの概念設計を行った。AECや年齢依存性の検討も行い、21年度の研究計画を明らかにした。
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