2012 Fiscal Year Annual Research Report
整容性を考慮した乳房温存時における遊離真皮脂肪片移植の生着機序の解明と臨床応用
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20591551
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
喜島 祐子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60381175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏越 祥次 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70237577)
吉中 平次 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (80191625)
石神 純也 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90325803)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 乳癌 / 乳房温存術 / 遊離真皮移植片 / 整容性 / 乳房再建 |
Research Abstract |
日本人女性を対象とした申請者らのこれまでの研究で,少容量の乳腺欠損部は周囲乳腺の授動による補填で整容性を保つ事が可能である.一方,下垂乳房の症例では余剰な皮膚を合併切除するOBSにより良好な結果を得られる事を明らかにした.しかし,日本人女性の乳房は一般に欧米人に比較すると小さい為,乳房温存療法後の乳腺欠損量が残存乳腺に比べ大きくなりやすい. とくに乳房内側,乳頭直下に存在する病変に対する乳房温存術では,経皮弁を用いた手技では整容性に優れているが手術時間・体位変換・術中出血量等を考慮すると非常に煩雑な手技となる事が単一施設の後ろ向き研究により明らかだ.これまでの研究で我々は,大胸筋に裏打ちされた乳房上内外領域,乳頭直下の欠損部分の補填材料として最適で,それほど乳房の厚みがない部分である為FDFにより容易に補填される事,裏面が大胸筋であるため真皮面が常に血流の豊富な組織に囲まれている事,乳房の左右対称性を得るために丸みや柔らかさを求めなくてもよい部位である点などを明らかにした.基礎実験では,ラットを用いた大胸筋表面へのFDFG移植モデルを作成し,経時的な変化を観察できるFDFG移植片を採取・固定・病理検索できる事を明らかにした.FDFG生着には,移植後早期から,IL-6, VEGFが関与し真皮を付着させていない脂肪片を移植したコントロール群より,さらにFDFG内部でみると大胸筋・真皮側により近い辺縁でより,高発現していることが明らかになった.CD31の発現はコントロール群では移植後徐々に減少していくのに対し,FDFG移植群ではCD31発現は移植後持続的に発現・上昇をしていた.FDFG移植片内部では,CD31の発現は高い順に,大胸筋側,体表面側,水平方向辺縁,中央となっていて,より血流の多い部位からの血管新生によりFDFGのボリュームが維持されている事が推察された(論文投稿中).
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)