2009 Fiscal Year Annual Research Report
アガツトンスコアを基準とした頸動脈プラークの網羅的遺伝子発現解析
Project/Area Number |
20591692
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
片野 広之 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (30295612)
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Keywords | 頚動脈狭窄症 / 頸動脈内膜剥離術 / 頸動脈ステント留置術 / 頸動脈プラーク / 石灰化 / アガツトンカルシウムスコア / マイクロアレイ / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
64列multidetector CT(Siemens Definition)を用いて頸動脈狭窄症患者の術前の病変のDICOMデータを得(これまでに蓄積した計130側の頸動脈データを含む)、3D-Workstation soft Aquarious^(R)(Terarecon)を用いてCT画像を再構成しデータ処理しアガツトンスコアを算出した。頸動脈内膜剥離術によって摘出された標本を処理、組織標本(HE染色)と3DCTA画像所見を参照して、データ処理で得られた数値と比較検討し、石灰化を正確に評価した。とくに微小な石灰化についても組織画像を画像処理し占有度を計算し、これらの結果からカルシウムを基準にしたプラークの定量的分類を行った。昨年名古屋市立大学ヒト遺伝子解析研究倫理審査委員会に申請し研究計画の承認を得たため、20~21年度新たに行われた頸動脈内膜剥離術によって摘出された6標本のmRNAを抽出した。比較する各々のサンプルを逆転写時にCy3, 5で標識しcDNAを合成し、数万種類の遺伝子をアレイ化したスライドガラス上でハイブリダイゼーションさせ、各スポットの蛍光強度を蛍光スキャナーで検出した。これらについてGene tip expression array 解析を行い、ARR, CEL, CHPのraw dataとsingle array analysisとしてのシグナルデータを得た。アガツトンスコア100を基準として6検体について1:1の比較解析を行ったところ、ケモカイン、コラーゲン関係遺伝子について共通して2倍以上の変動がみられた。この6検体について、次年度にさらにデータマイニング解析を行う予定である。
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