2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591697
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
片岡 和夫 近畿大学, 医学部附属病院, 教授 (10221178)
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Keywords | 脳動脈瘤 / 未破裂 / クモ膜下出血 |
Research Abstract |
本研究では一般人口における未破裂脳動脈瘤の頻度を調査が必要である.当病院脳神経外科外来においてどのような症状において未破裂脳動脈瘤の診断が可能なMRI, MRA検査を施行しているのかを平成20・21年度に引き続き調査した.受診のきっかけとなった症候は頭痛(クモ膜下出血とは関連のない)・めまい感・浮動感の非特異的症状が約2/3を占めた.またこれらの症候を示す患者さんの中で脳神経外科疾患(脳外科手術を考慮すべき疾患)に罹患している症例は少なく(これらの症例の中で実際に脳神経外科治療を行ったのは2-3%にすぎなかった),脳神経外科外来がいわば総合診療科外来と近似していると考えられた.従って,脳外科外来でMRI, MRAを施行した症例の大部分は一般的な人々に近似した集団と推定された.頭部MRI, MRA施行症例中で約10-20%に過去に頭部MRI, MRAが施行されており,1例に脳動脈瘤の新たな発生を確認している.頭部MRI, MRA施行例に5-7%に未破裂脳動脈瘤を認めた.ただし未破裂動脈瘤のサイズは小さい事が多く,発生部位も通常,出血をきたしにくいとされる内頸動脈硬膜輪近傍動脈瘤がかなり存在した. 平成21年度に引き続き,クモ膜下出血症例をレトロスペクティブに発症前のMRI, MRA施行の有無について検討した,155症例中,9例で発症前MRI, MRA画像解析が可能であった.9例中8例が脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血と確認された,8例中4例が発症前のMRI, MRAでは動脈瘤診断がなされていなかったが,レトロスペクティブに画像を検討すると,ごく小さな動脈瘤の存在が認められた。残り1例では脳動脈瘤塞栓術後の再発例であった.現時点では確実な新生動脈瘤の破裂例は認められなかった。
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Research Products
(1 results)