2010 Fiscal Year Annual Research Report
複合組織同種移植における間葉系幹細胞を用いた免疫抑制に関する研究
Project/Area Number |
20591753
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Research Institution | 公益財団法人先端医療振興財団 |
Principal Investigator |
池口 良輔 (財)先端医療振興財団, 先端医療センター, 研究員 (80437201)
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Keywords | 移植再生医療 / 外科 / 免疫学 / 複合組織移植 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
1. 実験の対象 オスルイスラットをレシピエントとしMHCの異なるラットをドナーとして用いた。 2. 間葉系幹細胞の準備(研究分担者;池口) Aziziらの方法に従って、間葉系幹細胞を分離培養した。 3. 移植手術(研究分担者;池口 連携研究者;柿木) Doiらの方法に従って、ラット下肢移植手術を行った。 4. 免疫抑制療法及び実験群(研究分担者;池口) 術直後から毎日タクロリムス(FK506)0.2mg/kgを筋肉内注射し、術後6日目まで計7回投与した。分離培養した骨髄間葉系幹細胞10x106個を術後7日目にペニス背側の静脈から静脈内投与した。コントロール群として、タクロリムスのみの投与群と全く免疫抑制剤を投与しないno treatment群とisograft群を作成した。 5. 拒絶反応評価(研究分担者;池口) 移植した下肢を24時間ごとに観察し、生存期間を記録し、組織切片を作成し評価した。また、血清を採取し、ELISA法にてサイトカイン量を定量した。 6. リンパ球混合試験(研究分担者;池口) 骨髄間葉系幹細胞を同時培養し、T細胞への影響を評価した。 7. 結果 生存期間は骨髄間葉系幹細胞を投与することにより、タクロリムスのみの投与群に比べて有意な生存期間の延長が認められた。組織学的評価では形態学的に単核球浸潤の有意な減少が認められた。血清中インターフェロンγの有意な減少が認められた。また、リンパ球混合試験では骨髄間葉系幹細胞によるT細胞反応の抑制が認められた。 8. 研究発表 第37回日本マイクロサージャリー学会(名古屋)、第65回アメリカ手の外科学会(アメリカ合衆国)、2011年アメリカ整形外科学会(アメリカ合衆国)にて発表した。 10. 論文作成 和文論文については日本マイクロサージャリー学会誌(査読有)に投稿中であり、英文論文については現在執筆中である。
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Research Products
(3 results)