2008 Fiscal Year Annual Research Report
小児固形腫瘍,特に小児肝癌における腫瘍感受性遺伝子ならびに関連因子に関する研究
Project/Area Number |
20592092
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
草深 竹志 Nihon University, 医学部, 教授 (70263267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永瀬 浩喜 日本大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (90322073)
池田 太郎 日本大学, 医学部, 助教 (00318396)
杉藤 公信 日本大学, 医学部, 助教 (10328750)
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Keywords | 小児固形腫瘍 / DNAメチル化 / 癌関連遺伝子 / MassARRAY epityper法 |
Research Abstract |
マウスにおける精巣特異的メチル化変化領域と肝癌、皮膚癌、肺癌のモデルマウスにおける腫瘍特異的メチル化変化領域はUCSC genome browserを用いてヒト相同領域の存在を検討した。その結果、57領域にヒト相同領域を認めた。我々はこれらの領域を癌関連遺伝子の候補遺伝子として選定した。 上記で選定した候補遺伝子はMassARRAY epityper法を用いて神経芽腫(腫瘍組織9例、非腫瘍部副腎組織2例)、肝芽腫(腫瘍組織8例、非腫瘍部肝臓組織6例)において検討した。その結果、非腫瘍部と比べて神経芽腫において57遺伝子中3遺伝子、肝芽腫において14遺伝子中1遺伝子でメチル化の変化を認めた。 さらに神経芽腫では上記で変化を認めた領域のひとつであるSLC16A5遺伝子について27症例に検体数を増やして追加検討をした。方法は他の予後因子との比較をするとともにreal timeRT-PCR、免疫組織染色を行い、発現とメチル化の程度の相関を検討した。その結果、予後不良群において予後良好群に比べ、同領域は高メチル化でありその遺伝子の発現は低下を認めた。 今後、神経芽腫細胞株を用いてSLC16A5遺伝子の過剰発現による腫瘍増殖抑制効果を検討するとともにメチル化に変化を認めた他2遺伝子についても同様に神経芽腫細胞株を用いて過剰発現やSiRNAを用いた発現抑制を行い検討領域が癌関連遺伝子のひとつであるかを検討する。また肝芽腫においても候補遺伝子の数を増やすとともに変化を認めた遺伝子については神経芽腫同様に検討を行っていく予定である。
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