2010 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺side population細胞における幹細胞活性の検討
Project/Area Number |
20592162
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
美島 健二 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (50275343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 一郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634)
井上 裕子 鶴見大学, 歯学部, 講師 (50367306)
山田 浩之 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90267542)
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Keywords | SP細胞 / 唾液腺 / 上皮系幹細胞 |
Research Abstract |
Side population(SP)細胞がstem cellを多数含む分画として骨髄で採取されて以来、様々な臓器においてその解析が行われており、我々も同様の目的でマウスの涙腺・唾液腺組織からSP細胞を採取し、その機能の解析を行った。その結果、当該腺組織から採取されたSP細胞にはstem cellの特徴である腺組織再構築能は認められないものの、クラステリンなどの液性因子を介して分泌障害の回復に関与している可能性が示唆された。また、最近の報告として、マウス肺から採取されたSP細胞が、上皮由来の細胞ではなくmesnchymal stem/stromal cell(MSC)様の細胞であるという報告がなされ、これに加えて、MSCが様々な液性因子を介して組織の修復に関与していることが明らかとなってきたので、唾液腺におけるSP細胞がMSC様の間葉系由来の細胞である可能性が想定された。このことを明らかにする目的で、唾液腺由来のSP細胞におけるヒトMSC特異的な表面マーカー(CD73, CD90およびCD105)の発現とマウスMSCの表面マーカー(Sca-1/PDGFRa)の発現を検討した。その結果、唾液腺由来のSP細胞はCD73陰性(<5%)、CD90一部陽性、CD105陽性(>80%)を示し、また、Sca-1/PDGFRa double positiveの細胞は殆ど認められなかった。これらの所見より、当初、上皮系細胞と考えられていた唾液腺由来のSP細胞の殆どは、CD105陽性の間葉系由来の細胞集団であることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)