2008 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺導管の電解質輸送とタンパク質分泌のイメージング解析と制御機構の解明
Project/Area Number |
20592180
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
谷村 明彦 Health Sciences University of Hokkaido, 歯学部, 准教授 (70217149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 庸介 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90111731)
森田 貴雄 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (20326549)
根津 顕弘 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (00305913)
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Keywords | 唾液腺 / 導管 / カルシウム / 分泌 / イメージング / 蛍光蛋白質 / プリン受容体 / イノシトール三リン酸 |
Research Abstract |
本研究では唾液腺導管細胞における電解質の分泌・再吸収機構とその調節機構を明らかにする事を目的としたイメージング解析を計画した。 1.自発的Ca2+反応の発生機構とその生理機能の解析 (1)多光子レーザー顕微鏡による蛍光イメージングと微分干渉像の時差イメージングの同時解析によって、導管細胞が自発的なCa2+反応を起こし、それに伴って一過性のシュリンケージ反応が起こることが明らかになった。 (2)導管細胞の自発的Ca2+反応は、導管細胞から放出されるATPによるプリン受容体の活性化によって起こることが明らかになった。 (3)Caged ATPと局所的光刺激を用いて、細胞局所に刺激を行う実験系を構築した。また、耳下腺導管由来の培養細胞等を用いた予備で、この実験系で局所的なCa2+反応を起こすことが可能になった。 2.蛍光タンパク質導入法の検討 (1)従来の細胞膜局在型IP3分子センサーを細胞質型に改変し、精製した分子センサーがIP3反応性を持つことを確認した。また、エレクトロポレーション法を使って、分子センサータンパク質を唾液腺細胞に導入することに成功した。現在、マイクロインジェクションによる導入を試みている。 (2)蛍光タンパク質発現ウイルスベクターを作成し、顎下腺開口部から逆行性に注入することによって、分子センサーを発現させることに成功した。現在は唾液腺腺房細胞への発現が多く、導管細胞への発現が少ないため、導管細胞での発現効率を高めるための導入条件を検討している。
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Research Products
(4 results)