2010 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺導管の電解質輸送とタンパク質分泌のイメージング解析と制御機構の解明
Project/Area Number |
20592180
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (70217149)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 庸介 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90111731)
森田 貴雄 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (20326549)
根津 顕弘 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (00305913)
|
Keywords | 唾液腺 / 導管 / カルシウム / 分泌 / イメージング / 蛍光タンパク質 / プリン受容体 / イノシトール三リン酸 |
Research Abstract |
1. 蛍光色素を用いた解析 前年度の研究で示された自発的Ca2+応答に伴うスウェリングが、fura-2を使ったCa2+応答とFM1-43を使った細胞膜イメージングの同時解析によって確認された。この解析で、自発的Ca2+応答では非常に急速なスウェリングが起こるのに対し、アゴニスト刺激やイオノフォアによる持続的Ca2+上昇では、比較的ゆっくりとした導管拡大とシュリンケージ様反応が起こることが明らかになった。これまで、Ca2+応答は導管細胞のシュリンケージを起こすと信じられてきたが、実際はスウェリングが起こることが本研究によって初めて明らかになった。 2. 導管細胞におけるIP3シグナルの解析 (1) ウイルスベクターによって顎下腺に発現させたIP3蛍光センサー分布を調べたところ、IP3センサーは腺房細胞に発現し、導管での発現が少ないことがわかった。 (2) COS-7細胞にIP3蛍光センサー発現させ、Ni-NTAレジンを用いて精製した。この蛍光センタータンパク質をエレクトロポーレーションを使ってを唾液腺腺房細胞に取り込ませル事に成功した。さらに、こと取り込ませたIP3センサーを使ってアゴニスト刺激による唾液腺腺房細胞のIP3応答をモニターすることに成功した。しかし、この方法で導管細胞へのIP3センサー導入はできなかった。今後課題として、導管細胞を使った研究では、蛍光タンパク質の導入にはマイクロインジェクション等の方法が必要と考えられた。
|