2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体組織におけるアメロジェニン遺伝子発現様式への検討
Project/Area Number |
20592235
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
山田 嘉重 昭和大学, 歯学部, 講師 (40360127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 宜子 昭和大学, 歯学部, 講師 (10297038)
川中 岳雄 昭和大学, 歯学部, 助教 (10365702)
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Keywords | アメロジェニン遺伝子 / 歯関組織以外の臓器 / 胎生18齢 / 生後8週齢 / PCR / cDNA |
Research Abstract |
歯関連組織以外からの組織におけるアメロジェニン遺伝子発現の有無を考察するため胎生9日、18日齢および生後8週齢の歯関連組織以外の臓器からmRNAを抽出しcDNAに変換後、PCR法にてアメロジェニン遺伝子発現の有無を観察した。胎生9日齢では遺伝子発現は観察されなかったが、胎生18日齢、生後8週齢の組織からはアメロジェニンの遺伝子発現が確認され、歯以外の組織にも胎生後期からアメロジェニンの遺伝子が発現されていることが確認された。さらに、生後8週齢の組織からはアメロジェニン遺伝子の発現部位を詳細に確認する目的で生後8週齢マウスの歯および歯関連組織を含まない16種の組織(脳、心臓、肺、肝臓、胃、筋肉、小腸、大腸、膵臓、皮膚、腎臓、脾臓、精巣、胎盤、子宮、卵巣)より抽出したトータルmRNAから得られた1strand cDNAを研究に使用した。PCRの結果より胃と膵臓以外、腎臓、肝臓、筋など14種類の組織にてアメロジェニン遺伝子の発現が確認された。胎生末期のみならず生後8週齢においてもアメロジェニン遺伝子発現が確認されたことより、アメロジェニンは必ずしも組織の成熟過程にのみに働くのではなく、長い期間において組織の恒常・維持に関与するものと思われる。またアメロジェニンの働きは、本研究結果と過去の幾つもの報告より、ごく一部の組織に限られたわけではなく、遺伝子発現量の差異はあるものとしても、様々な組織に対して補助的に恒常・維持に対して働くものと思われる。
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