2008 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャル空間におけるストレス負荷時の咀嚼筋筋活動状態とそのセルフコントロール
Project/Area Number |
20592276
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
藤澤 政紀 Meikai University, 歯学部, 教授 (00209040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 直樹 明海大学, 歯学部, 助教 (60245173)
寺田 信幸 東洋大学, 工学部, 教授 (90155466)
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Keywords | バーチャル空間 / ストレス / 咀嚼筋 / 筋電図 / 重心動揺 / 前脛骨筋 / ヒラメ筋 / セルフコントロール |
Research Abstract |
視覚により姿勢の制御がなされるフィードバックループの存在が知られており,重心動揺に影響をもたらす因子であることが確認されている.しかし,視覚による姿勢制御を行う際に,咀嚼筋の担う役割については未だに不明な点も多い.そこで,バーチャル空間システムで重心動揺に影響を与える3D動画画像を用い,下顎位の違いが,視覚刺激による重心動揺に対する前脛骨筋とヒラメ筋の筋活動に及ぼす影響を検証した.本学男子学生5名を被験者とし,右の咬筋,前脛骨筋,ヒラメ筋にアクティブ電極を貼付し筋電図を双極導出した。実験開始に先立ち,最大咬合力の10%の咬合力(以下,軽度の咬みしめ)を維持する練習をさせた.バーチャル空間システム内で重心動揺計上に立たせ,ジェットコースターに乗車している3D動画を鑑賞させた。下顎位を下顎安静位とした場合と,軽度の咬みしめとした場合の2条件で,バーチャル空間内で重心動揺ならびに筋電図計測を行い,以下の結果を得た. 1.すべての被験者で,ジェットコースターの動きが早く激しくなる部分(回転・急上昇・急降下など)や隕石群への突入などのダイナミックな視覚刺激に対し,ヒラメ筋や前脛骨筋の筋活動量が大きくなった. 2.下顎安静位よりも軽度の咬みしめ時の方が前脛骨筋とヒラメ筋の筋活動量が増加し,右側のヒラメ筋以外は有意差を認めた. 3.下顎安静位よりも軽度の咬みしめ時の方が,視覚刺激の強い時間帯での重心動揺は安定していた.以上の結果から軽度の咬みしめは,前脛骨筋とヒラメ筋の筋活動を賦活化させ,視賞刺激による重心動揺時の姿勢制御に影響を及ぼすと考えられた.
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Research Products
(2 results)