2010 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャル空間におけるストレス負荷時の咀嚼筋筋活動状態とそのセルフコントロール
Project/Area Number |
20592276
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
藤澤 政紀 明海大学, 歯学部, 教授 (00209040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 直樹 明海大学, 歯学部, 講師 (60245173)
寺田 信幸 東洋大学, 理工学部, 教授 (90155466)
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Keywords | 筋電図 / 咀嚼筋 / バイオフィードバック / クレンチング / 顎関節症 / ストレス / 認知行動療法 / セルフコントロール |
Research Abstract |
バーチャル空間においてジェットコースターに乗っている3D画像を見ることによって重心動揺が生じ、その姿勢制御のために下腿の筋活動が生じること、その際に心拍数に変動を生じることから、ストレス負荷がなされていることを確認し、明海歯科医学雑誌40巻(2011)にその成果を発表した。 また、クレンチングを自覚し咀嚼筋痛を訴える成人20名を対象に日中の生活環境下でバイオフィードバック訓練を行い、昨年その短期間の効果を報告したが、本年度はその内容を Journal of Prosthodontic Research (2011)に誌上発表した。さらに、これらの被験者のなかで1か月後のデータ採取に参加可能であった3名を対象に長期におよぶ効果を分析した。その結果、咀嚼筋筋電図の聴覚バイオフィードバックの日中クレンチング抑制効果に及ぼす影響が持続することがわかった。これらの結果から、ストレスマネージメントの手段として、長期的な効果が期待でき、歯科の臨床に対し大きな意義を持つ認知行動療法として発展させることの意義を第45回日本顎口腔機能学会(川越)において口頭発表を行った。 以上のことから、バーチャル空間での視覚刺激がストレス負荷を及ぼし、バイオフィードバックシステムが筋弛緩訓練に有効であるとことが明らかとなった。日中のクレンチングは顎関節症をはじめ、頭頸部の筋疲労、歯周組織への外傷的な荷重、歯および修復物の破壊などの影響があり、今後の歯科臨床の適応範囲を拡大するうえでその対応が不可欠なパラファンクションである。将来的には、多くの患者を対象として多施設による臨床研究を行うことで、具体的な臨床応用の可能性が高まるものと考える。
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Research Products
(4 results)