2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592293
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
田中 貴信 Aichi Gakuin University, 歯学部, 教授 (60014271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾澤 昌悟 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (50323720)
小島 規永 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤助教 (30469001)
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Keywords | 変動磁場 / 骨芽細胞 / 石灰化 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
磁場が骨や歯周組織に与える影響として,難治性の骨折の治癒に効果があることは既に知られているが,このメカニズムについて不明な点が多い.また,口腔内で磁場を利用することの安全性についても,確立されてはいない.実際に曝磁下によって,口腔粘膜内の血流の著名な変化は観察されなかった.今回の実験では骨芽細胞を用いて,磁場の大きさや変化に対する影響を基礎的実験から検討することを目的とした. マウス頭蓋冠由来の骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1細胞)を6穴プレートに播種し石灰化促進用の培地を使用して28日間培養した.曝磁には,周波数0.8Hz,400mT,0.25sec傾斜,6sec周期の台形波を発生させ,培養初期に1度それぞれ1・6・18時間曝磁した群,1週間に1度1時間ずつ(計4回)曝磁した群および曝磁しない群(コントロール群)とした.培養開始28日目の石灰化結節数は,最初に6時間曝磁した群と1週間に1度1時間(計4回)曝磁した群において,コントロール群と比較して有意に増加していた(p<0.001).石灰化結節総面積は,最初に6時間曝磁した群で,コントロール群と比較して有意に増加していた(p<0.001).また,1週間に1度1時間曝磁した群でも有意に増加していた(p<0.05)。石灰化結節数,総面積両方とも培養初期に1・18時間曝磁した群では差が認められなかった.このことから,低周波変動磁場は,数時間または、1時間/週の曝磁によりMC3T-E1細胞の石灰化を促進することが示唆された.
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