2009 Fiscal Year Annual Research Report
ペリオスチンの機能解析-骨芽細胞及び歯根膜線維芽細胞における抗アポトーシス作用-
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20592404
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
藤原 慎視 The University of Tokushima, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70403706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 信也 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70263861)
井澤 俊 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30380017)
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Keywords | 歯学 / Periostin / アポトーシス / シグナル伝達 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究では、骨芽細胞・歯根膜線維芽細胞のアポトーシスにおけるペリオスチンの果たす役割とそのシグナル伝達系について明らかにし、歯周組織リモデリングのメカニズムをより明確にすることを目的としていた。今年度はペリオスチンによる抗アポトーシス(生存促進)作用のメカニズムの解明を目的としており、まず、低酸素によるアポトーシス誘導系により、歯根膜細胞におけるPeriostin発現の検討と、低酸素環境下においてPeriostinが歯根膜細胞へ作用した際の細胞内シグナル伝達タンパクのリン酸化について検討を行った。 まず低酸素によるアポトーシス誘導系として、Deferoxamine(DFO)100μMを添加した培地にて歯根膜細胞を培養し、経時的なPeriostinの発現をウェスタンブロット分析にて検討したところ、DFO添加後24時間以降に、Periostinの増加が認められた。また、低酸素環境下におけるペリオスチンによる各シグナル分子、FAK, JNK, ERK, P38, AKTのリン酸化の経時的な変化検討するため、DFO(100μM)を添加した培地にrecombinant Periostin(1μg/ml)を加え、ウェスタンブロット分析にて検討したところ、Periostin添加後30分以降には、リン酸化されたJNK, ERK, P38, AKTの経時的な発現上昇が認められた。 これらのことから、歯根膜のアポトーシスにはPeriostinが関連し、そのシグナル伝達にはFAK, JNK, ERK,P38, AKTなどが関連していることが示唆された。 また、今後はこのような低酸素状態は、歯の移動時の圧迫側歯根膜においてみられることから、歯根膜細胞に圧縮力というメカニカルストレスを負荷し、その状態でのPeriostin発現とそのシグナル伝達について解析を行い、歯周組織リモデリングの解明を行っていく。
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Research Products
(1 results)