2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592603
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Research Institution | Jumonji University |
Principal Investigator |
布施 晴美 Jumonji University, 人間生活学部, 准教授 (00227505)
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Keywords | 双生児 / 母子関係 |
Research Abstract |
双生児とその母親との関係性の形成過程について、縦断的調査を実施している。調査内容は、母親の精神健康、自尊感情、母性意識、育児困難感、子どもとの信頼感、子どもへの関わりの違い、等の質問紙調査および母子相互作用場面のビデオ撮影である。研究は継続中であり、途中経過の報告となる。21年度の研究では、研究対象者の条件を満たし、縦断的調査の協力を得られたのは、1組であった。 母親の精神健康については、生後1か月の時点では、身体的症状および不安・気分変調が中等度以上であり、睡眠障害も軽度見られていたが、3か月の時点では、身体的症状が軽度みられるのみとなり、母親の精神健康の回復が見られている。また、1か月時点と比較して3か月時点の方が、自尊感情および母性意識のポイントも若干の増加があり育児困難感も改善されていた。子どもとの信頼感においては、1か月の時点では双生児個々に対する差はほとんど見られなかったが、3か月の時点では、若干の差が見られ始めている。 子どもへの関わりの違いについては、1か月の時点では、双生児個々に対して同じ関わりをしていたが、3か月の時点では、それぞれの子どもの特徴をとらえて対応し、関わりに違いが生じてきている。 3か月を過ぎると、育児に慣れ、夜間の睡眠がまとまって取れるようになり、母親の心身の健康状態が改善され、双生児の育児を楽しむようになってきている。今後双生児の成長発達に伴い、どのような変化をたどるのか探っていく予定である。また、研究協力者を増やすためには、研究協力病院をさらに開拓していくことが必要である。
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