2008 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域のソーシャル・キャピタルの蓄積・革新の研究-震災・地域づくりを勘案して
Project/Area Number |
20604003
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺尾 仁 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (70242386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西出 優子 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (60451506)
澤村 明 新潟大学, 人文社会・教育系, 准教授 (40334643)
松井 克浩 新潟大学, 人文社会・教育系, 教授 (50238929)
岩佐 明彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90323956)
福留 邦洋 新潟大学, 災害復興科学センター, 特任准教授 (00360850)
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Keywords | 中山間地 / ソーシャル・キャピタル / 地域づくり / NPO / 市町村合併 / コミュニティ・ビジネス |
Research Abstract |
研究初年度として、集落・地区において相互的な信頼関係や誇りを築き、集落を維持・展開させている顕著な例である、新潟県内の次の3ヵ所で予備調査を実施した。 村上市(旧朝日村)高根集落、上越市安塚区(旧安塚町)、同市桑取谷である。選定理由は、高根は生産森林組合やコミュニティ・ビジネスなど集落を基礎とする事業で経済的に成功していること、安塚は旧町時代に大規模開発を行ない合併時には全戸参加型地域運営NPOを設立していること、桑取谷は地勢上まとまりのある地域で集落をまたがってNPOが集落支援を行ない伝統的な暮らしの価値を見直していることである。各々、市・中間支援組織・事業主体・集落の4者に対して、当該集落の歴史、構成、運営、生業、対外関係などについて、聞取りを行なうとともに、基礎的な文献を収集した。 その結果、3集落に共通の要素として明らかになったことは、・)集落・地区を基礎とした事業を実施していること、・)事業主体は集落・地区を基礎とした団体であるが集落組織とは別個であること、・)事業主体を集落組織が支援するとともに、集落組織は事業主体から影響を受けていることである。 以上の作業を複数の専攻をもつ研究者で行なったことで、中山間地域でソーシャル・キャピタルが具体的にどのように現われるのか、その指標となりうる物は何かを想定することができた。さらに、調査対象地域ごとに、ソーシャル・キャピタルの指標の蓄積の経緯を把握するための基礎資料を収集した。
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