2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20650023
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長原 一 Osaka University, 基礎工学研究科, 助教 (80362648)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 画像,文章,音声等認識 / 計測工学 |
Research Abstract |
本研究では,能動光学カメラの試作とそれを用いた画像処理に関しての研究を行う.本年度は,能動光学素子として反射型液晶素子であるLCoSを用いた能動光学カメラの試作を行った.この試作は,前年度の同様の試作を元に,光学系や構造を見直した2次試作である.とくに,今回の試作では,カメラとLCoSの表示タイミングを同期させる回路を追加することで,実時間で高速な絞りパターンの提示とフレームごとの変更が可能となった.このカメラの絞りをコンピュータによりコントロールする事により,複数の絞り設定画像を動画として撮像し,それらを統合することで従来一台のカメラでは撮像不可能であった高度な画像センシングを実現できる. また,このカメラを実際の符号化撮像などの応用研究に用いるためには,カメラの光学特性や幾何特性などをあらかじめ求めておく必要がある.本年度は,この試作カメラにおいてこれら特性の評価や補正方法について検討を行った.対象とする符号化撮像においては,特にこのカメラのボケ特性(PSF)が距離推定や超解像において重要な要素である.新しいカメラに用いたLCoSディスプレイにより実現される,PSFのモデル化をおこなった.また,実験および光学シミュレーションによりそのPSFモデルの妥当性を検討した.実際にこのカメラと特性の計測結果を用いて,符号化絞りによる撮像を行った結果,撮像された画像からシーンの距離情報が復元でき,試作カメラの実用性と有効性を確認できた.
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Research Products
(3 results)