2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20650119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
今岡 春樹 Nara Women's University, 生活環境学部, 教授 (00223321)
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Keywords | ランダム柄 / 人体計測 / 3次元 / レオタード作成CAD / エピポーラ幾何学 |
Research Abstract |
2台のデジタルカメラから得られた2枚の画像の対応関係から,3次元の奥行き情報を得る装置を開発することが目的である.本研究のポイントは,ランダム柄のレオタードを着用することで,画像の対応関係が従来のレオタードより明瞭になることを実証することである. 2枚の画像から奥行きを計算するためには,対応点の探索が最も重要である。対応点を2次元の画面ではなく,一つの直線に限定すると効率的である.そのことを可能にする理論はエピポーラ幾何学であり,その有用性を確認した.用いた画像は,着装シミュレーションから得たもので,二つのカメラの相対的位置関係が完全に既知の状態で,理想的な画像である.その結果よい精度で計算できることを確かめた.また,ピクセルの大きさは無視できない誤差要因であることが分かった。 ランダム柄が対応点探索に有効であることを示すために,ランダム柄の自己相関関係について調査した.完全にランダムな場合は,対応点で急激に相関が高くなるが,用いたランダム柄は対応点に近づくと徐々に相関が増加するという対応点探索に好ましい特徴がある.この特徴をシミュレーションを用いて確認した. レオタード作成に当たっては,密着パターンの作成が重要である.まず本年度購入したレオタード作成CADの性能を評価した.3人の被験者を用い実際に作成した衣服で,フィットした型紙が作成できることを検証した.次に,パーツを細かくするとフィット性がどのように向上するか調査したところ,最適値の存在が示唆された. これらの研究実績は平成21年6月に,日本繊維製品消費科学会年次大会で発表予定である.
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