2008 Fiscal Year Annual Research Report
トポロジカルフォトニクスによる光駆動マイクロマシンの探究
Project/Area Number |
20651037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
丸尾 昭二 Yokohama National University, 大学院・工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00314047)
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Keywords | マイクロマシン / 光トラッピング / マイクロ光造形 |
Research Abstract |
本研究では、空間的に位相が制御された特異な光(ラゲール・ガウスビーム:LG beam)が有する軌道角運動量と、幾何学的にデザインされた微小回転体の相互作用を解明し、レーザー光の力(放射圧)によって駆動するマイクロマシンの究極の姿を探究することを目的としている。本年度は、まずLG beamを生成し、マイクロ構造体を駆動させる光学システムを構築した。次に、ポリマー微粒子を用いてLB beamの生成条件による駆動効率の変化調査し、光回転駆動に適した生成条件を決定した。その結果、位相変調回数を表すトポロジカルチヤージが16のときに、最大回転数が得られ、その時の回転半径は7.5μmであった。そこで、この最適な駆動条件に適したマイクロロータを2光子ヤイクロ光造形法を用いて複数試作し、それぞれの駆動評価実験を行った。その結果、240rpmの高速回転が可能なマイクロロータ(半径7.2μm、ロータ厚み7.5μm)の作製に成功した。また、この高速回転ロータのマイクロ流体制御素子への応用として、マイクロ粘性ポンプを試作した。このポンプは、U字型のマイクロ流路の湾曲部に、ロータを配置した形状をしている。ロータをLG beamで回転させることで、ロータ周囲に生じる粘性力と圧力勾配によって一方向の層流を有機することができる。実際に、ロータを回転させることで流路内部のトレーサー微粒子が輸送できることを確認した。今後、ロータ形状の最適化とマイクロポンプのバイオチップ応用に取り組む予定である。
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Research Products
(2 results)