2009 Fiscal Year Annual Research Report
トポロジカルフォトニクスによる光駆動マイクロマシンの探究
Project/Area Number |
20651037
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
丸尾 昭二 Yokohama National University, 工学研究院, 准教授 (00314047)
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Keywords | マイクロマシン / 光トラッピング / マイクロ光造形 |
Research Abstract |
本研究では、空間的に位相が制御された特異な光(ラゲール・ガウスビーム:LG beam)が有する軌道角運動量と、幾何学的にデザインされた微小回転体の相互作用を解明し、レーザー光の力(放射圧)によって駆動するマイクロマシンの究極の姿を探究することを目的としている。本年度は、これまでに我々が開発してきたスパイラルロータを用いたマイクロポンプの開発と、この光回転ロータの形状最適化に関する研究に取り組んだ。まず、湾曲流路内に2つのスパイラルロータを配置し、それらを空間光変調素子を用いて形成した複数焦点スポットによって同時に高速回転駆動する駆動システムを構築した。そして、実際に2つのロータを同時回転させることで、従来実現されていなかったマイクロ微小物体の長距離輸送を可能とした。このようなマイクロポンプは、セルソータなどへの応用が期待される。また、スパイラルロータの回転性能を上回るロータ形状について検討した。具体的には、有限差分時間領域法(FD-TD法)に基づく解析プログラムを開発し、従来ロータの回転数を数十倍に増強可能なロータ形状を見出した。さらに、実際に、解析によって見出したロータ形状を2光子マイクロ光造形法によって造形するために、造形条件の最適化と高分解能化を行い、150nm程度の線幅でアスペクト比の高いロータを形成できる条件を決定した。今後、この最適条件でロータを実際に試作し、光駆動実験を行う予定である。
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Research Products
(3 results)