2009 Fiscal Year Annual Research Report
考古学情報およびミーム(文化意伝子)による文化系統動態研究
Project/Area Number |
20652052
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
津村 宏臣 Doshisha University, 文化情報学部, 准教授 (40376934)
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Keywords | 形状指数 / 文化遺産調査 / ミーム / 文化生態 / 社会動態 / モデル / シミュレーション / GIS遺跡データベース |
Research Abstract |
1.GISを基盤とした遺跡データベースの高度情報基盤化 本年度は、主にこれまで蓄積してきた60000か所の遺跡GISデータの情報標準化と高度情報化を実施した。特に、従来蓄積してきた情報は、それぞれの研究テーマに沿った別個のメタデータが付されてきたが、これに対し、国立立化財機構・奈良文化財研究の文化財情報研究室によって示された遺跡情報交換標準に準拠したメタデータを付した。これにより、遺跡情報の交換や基盤化に際しての参照が、より具体的に可能となった。 2.環境への文化適用度の定量評価 1.の高度基盤化された遺跡GISデータを用い、A,古環境変遷に関する環境側のシミュレーション、B,遺跡立地の時系列動態、の2つの視点での分析、評価を行った。また、文化の環境適応に関する要素となる環境変数を析出し、これを擬似的なミームコードとした系統樹分析を実施しだ。とれらにより、コードの不規則的な変異によって遺跡立地の平均と偏差がどのように変化するかを定量的に評価した。 3.行動のパラメータ化 2.で評価した環境変数と文化動態との関係から、行動の決定因子と考えられるパラメータの設定を行い、遺跡立地の変遷をマルサスの人口増加モデルにヴェアフルズトの制限モデルを組み込んだエージェントシミュレーションによってシミュレートして現実め分布データとの差分を析出した。この結果、文化的行動である経済活動に関して、時代の変遷と共に"類の概念"としての経済そのものが変化し、どの結果の行動によって、遺跡立地と分布様態を説明することが可能となった。 4.ミーム構造のシーケンスソフトウェアの開発 2.と3.を実行するための、ミームコードのシーケンスソフトの開発に着手した。現在は、抽出したコードの配列の類似性を析出するアルゴリズムの構築までであるが、最終年度には、ソフトウェアの実装まで終了する予定である。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
津村宏臣
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Journal Title
ユーラシア古代都市・集落の歴史空間を読む(のうち「貝塚遺跡の繁栄」を執筆担当)(宇野隆夫編著)(勉誠出版)
Pages: 161-176
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[Journal Article]2009
Author(s)
津村宏臣
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Journal Title
経済からの脱出〔シリーズ来るべき人類学2〕(のうち、「先史・古代経済への接近」を執筆担当)(織田竜也、深田淳太郎編)(春風社)
Pages: 196-214
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