2009 Fiscal Year Annual Research Report
福祉経営におけるサービスの質の向上をめざす契約のあり方の研究
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20653036
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Research Institution | Den-en Chofu University |
Principal Investigator |
金井 守 Den-en Chofu University, 人間福祉学部・社会福祉学科, 教授 (90382572)
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Keywords | ドイツ介護契約 / 契約システム / 消費者保護 / サービスの質の確保 / 質的調査 / 契約関係 / 契約の空洞化 |
Research Abstract |
1.翻訳・分析及成果発表について 2008年度にドイツで実施した調査の整理及び収集した資料の翻訳・分析により得られた結果をまとめ、ドイツにおける介護契約が消費者保護及び介護サービスの質の確保を意図して締結されているという知見を中心とした内容を日本社会福祉士会第57回大会において口頭発表した。また、ニュージーランドで開催されたアジア・太平洋ソーシャルワーク会議で日独における契約システムによる福祉サービス利用の意義について発表した。さらには、それらを論文としてまとめ田園調布学園大学紀要に発表した。 2.インタビュー及び専門的助言 当初予定していた介護サービス提供事業者に対するアンケートによる量的調査ではなく、個別事業所を訪問してインタビューする質的調査を実施した。4事業所5名に対してヒアリングを行い、合わせて契約書等の資料を収集した。そこでは主に契約書とサービスの質の確保との関係について質問した。また、これらを踏まえ専門的助言を得るため、日本ホームヘルパー協会の役員4名との懇談会を持った。これらから得られた知見の詳細は後日に譲るとして、契約関係を重視し、サービスの内容や質を契約書に表現しようとする努力の一方で、契約書に記載されていない事柄が重要であるとする意見に代表される契約の空洞化現象も確認した。福祉分野に契約方式が導入されて10年が経過する中、サービスの質と契約とを結びつける議論と努力を今後本格的にしなければならないと強く感じている。
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