2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20654009
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 玄 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授 (50118535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神保 秀一 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (80201565)
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Keywords | 逆問題 / 非破壊検査 / 橋梁 / 損傷同定 / 固有値 / 固有関数 / 摂動 / 最小二乗法 |
Research Abstract |
小中規模の橋の場合は、レール状の細長い鉄材の上にコンクリート板を載せたものを一つのユニットとして、これをいくつか組み合わせたものを、橋脚で支える構造をしている。そしてコンクリート板が水平方向に大きくずれるのを防ぐために鉄材に溶接されたボルトが、コンクリート板に空けた円筒状の穴にはめこまれている。橋の代表的な損傷の一つは、このボルトが経年化により損傷することである。本研究の非破壊検査法は、このような損傷のグローバルな検査方法の数学的研究を目的としている。 本研究の非破壊検査法の計測データは、橋の振動を加速度計で測り、それから得られる約10個程度の固有値と固有関数の鉛直変位成分である。データ解析に用いるモデル方程式は、接合梁の振動方程式である。このモデル方程式では橋の損傷は、この方程式のある係数(以下ボルト係数とよぶ)の値の低減として表される。計測データから未知のボルト係数を同定する逆解析手法は、モデル方程式を用いてこの計測データに当てはまるようにボルト係数を求める最小二乗法である。この最小二乗法の最小二乗汎関数の最小化には、接合梁の固有値と固有関数の鉛直変位成分の摂動公式を用いる。 本研究のこれまでの研究は、極めて順調に推移してきた。既に、固有値と固有関数の鉛直成分の摂動公式を求め、それを用いて最小二乗法により、数値データに対してデータ解析した結果、本研究のデータ解析手法が有効であることが分かった。
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