2008 Fiscal Year Annual Research Report
非線形分子分光技術を用いた細胞イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
20655013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中林 孝和 Hokkaido University, 電子科学研究所, 准教授 (30311195)
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Keywords | 非線形分光 / イメージング / 生体分析 / 細胞 / 高調波発生 / フェムト秒レーザー / 白色光 / 蛍光タンパク質 |
Research Abstract |
極短パルスレーザーを用いた非線形分子分光技術と顕微鏡による細胞観測技術とを組合せることによって, 単一細胞に適用可能な非蛍光性試料のイメージングシステムを開発することを目的とする。特に和周波発生法を用いた生体試料の吸収スペクトルの測定, 高次高調波を用いたイメージング測定について検討を行う。平成20年度は高調波発生・和周波発生法を用いたイメージングシステムの製作を行った。現有のフェムト秒波長可変チタンサフアィアレーザーからの出力光をビームスプリッターを用いて1 : 9の強度比に分離し, 低強度のビームは和周波光を発生させるためのゲート光とした。高強度のビームは, 対物レンズを用いて自作したファイバーカプラーを通してフォトニック結晶ファイバーに導入し, 白色光パルスを発生させ, 波長可変光とした。レンズを用いて白色光のビーム径を調整した後, 複数のフィルターを用いて可視域の白色光のみを取りだした。ゲート光と白色光を同軸にし, 顕微鏡に導入した。顕微鏡は現有のステージスキャン型の倒立型顕微鏡について, ミラーやフィルターなどを交換して用いた。ステージスキャン型であるために, 用いる光学部品類の数を抑えることができ, 蛍光寿命イメージングなどの他の手法にも応用することができる。試料からの信号光を対物レンズによって補集し, 分光器に導入する。和周波光のみを取りだし, 購入した光電子増倍管とフォトンカゥンティングボードによって信号光を光子計数検出した。ゲート光の第二高調波光については, 十分な感度で検出することができたが, 和周波光については, イメージングを行えるほどの信号強度は得られなかった。白色光の強度が十分ではないことが原因であると考えられ, 来年度は, フェムト秒パルスを分散補償・成形させることによって, 和周波光の強度を増加させる。
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Research Products
(6 results)