2008 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙環境シミュレーション技術を応用したデブリフリー極端紫外線発生技術
Project/Area Number |
20656009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田川 雅人 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (10216806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 久美子 神戸大学, 工学研究科, 助手 (20252794)
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Keywords | 宇宙環境 / 極端紫外線 / レーザープラズマ |
Research Abstract |
本研究では、従来、宇宙環境模擬実験装置として開発されてきたレーザーデトネーション型原子状酸素発生装置を小型の高強度極端紫外線・軟X線源として利用することを提案し、その基本的な特性評価を行うことを目標とするものである。これにより、現在デブリ問題で停滞するEUV光源開発に、宇宙技術をスピンオフすることで別の方向性からのアプローチを追加し、デブリフリーのガスパフ型EUV光源開発へのブレークスルーを与えることを目標とする。本申請では期間内に以下の3つの疑問に対する解答を得ることを目標とする。(1)原子状酸素を発生させている条件下で、レーザープラズマから発生している極端紫外線と軟X線のスペクトルはどのようになっているのか。(2)発光スペクトル・強度はレーザー照射条件やガスの種類にどのように依存するのか。(3)小型高強度極端紫外線源として、半導体リソグラフィー分野への適応性はあるのか。このうち、平成20年度には本研究グループが所有するレーザーデトネーション型原子状酸素発生装置に、EUV領域(波長:5-30nm)を分析可能な極端紫外フラットフィールド分光器(現有)を組み込むための真空装置の改造、およびジグの基本設計・製作を行った。EUV分光器を取り付けて初期動作テストを行った結果、平成20年度に導入したイメージングプレートデジタル現像システム(デュールデンタルビスタスキャン)を用いることによりEUV分光スペクトルの取得が可能であることを確認できた。さらにEUV分光分析と原子ビームの飛行時聞スペクトル、さらにQCMシステムによるデブリ計測を同時に測定できることを確認し、次年度に実施予定である詳細実験の環境整備を整えることができた。
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