2008 Fiscal Year Annual Research Report
窒素クラスタ位置制御によるSiと格子整合する直接遷移III-V-X規則混晶の創成
Project/Area Number |
20656053
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
若原 昭浩 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (00230912)
|
Keywords | シリコンフォトニクス / III-V-N化合物半導体 / 結晶成長 |
Research Abstract |
本研究では,Si上に発光デバイスを自在に組み込んだ光電子融合システムの実現に向けて、Siと格子整合させることで無転位且つ高品質・高効率発光素子用の直接遷移型半導体材料の実現を目指している。今年度は、結晶成長に注力し、GaPN系材料を候補として、成長層表面に窒素クラスタを形成し,これを規則的に積層したGaP/GaP:N疑似規則混晶の成長に向けて基礎的な知見を検討した。 窒素クラスタ形成法として、従来のrfプラズマによる窒素ラジカルに代わるPBNの熱分解による原子状窒素を用いた分子線エピタキシー法とジメチルヒドラジンを用いた有機金属気相エピタキシー法の両者を適用し、検討を行った。 まず、PBNの熱分解による原子状窒素を供給可能な高温セルを作製し、GaP表面の窒化を試みた。その結果、基板表面の窒化が可能であるものの、そのレートが非常に遅くセルからの不純物に依る汚染が問題となった。 次に、有機金属気相エピタキシー法による窒化を行うため、ジメチルヒドラジン由来の残留C濃度について検討を行った。この結果、基板温度600℃以上で在留C濃度がSIMS分析の検出限界まで下げられ、急峻なGaPN/GaP量子井戸構造が得られた。現在、この成長条件を基に、窒素のデルタドーピング超格子の作製を進めている。
|