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2009 Fiscal Year Annual Research Report

鯨類におけるウイルス検出と免疫遺伝子との相互関係

Research Project

Project/Area Number 20657007
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

小池 裕子  Kyushu University, 比較社会文化研究院, 教授 (40107462)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松石 隆  北海道大学, 水産学部, 准教授 (60250502)
Keywords鯨類 / DNA診断 / DNAウィルス / RNAウィルス / MHC(主要組織適合遺伝子複合体) / ヘルペスウィルス / 系統関係 / 共進化
Research Abstract

本研究では、鯨類の特に座礁集団および個体に着目し、座礁の原因究明の一つの手段として、ウィルス感染の有無とその動向のモニタリング、および検出されたウィルスの系統解析をおこない、宿主-ウィルスの共進化関係の有無と、免疫遺伝子MHCとの相互関係について探ることを目的としてきた。本年度も引き続き日本各地において座礁・混獲された鯨類より試料の収集をおこない、10鯨種・47個体の試料を得た。これは北海道ストランディングネットワーク・北海道大学・国立科学博物館・大村湾スナメリネットワーク(仮称)・宮崎くじら研究会との連携によるものであり、本プロジェクトもこれらネットワークの構築・運営の一部に携わっている。これまでに蓄積された試料について、DNA診断によるウィルス検出をおこなったところ、4鯨種・4個体よりヘルペスウィルスが検出された。本年度は特にこれらの系統解析と病理学的所見との関連性について解析を進めた。系統解析の結果、カズハゴンドウの鼻腔粘膜およびオキゴンドウの肺より検出されたウィルスは、それぞれ新たな系統のアルファヘルペスで、オウギハクジラおよびマッコウクジラのリンパ節からのものは、同じく新たな系統のガンマヘルペスと同定された。鯨類から検出されたアルファヘルペスウィルスは単一のクレードを形成し、種1分類群特異的な進化が示唆された。一方で、ガンマヘルペスウイルスの鯨類クレードは大きく2つに分かれており、これらウィルスの起源が複数あることを示した。またアルファヘルペスウィルスは主に呼吸器系統から、先行研究におけるガンマヘルペスウイルスは主に生殖器から、そして本研究によるガンマヘルペスウィルスはリンパ節から検出され、これらの系統のウィルスがそれぞれ異なる組織をターゲットとし、潜伏感染をおこなっていることが示唆された.なおこれらの結果は学術誌に投稿中である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Molecular identification of novel alpha- and gammaherpesviruses from cetaceans stranded on Japanese coasts2010

    • Author(s)
      Miyoshi, et al.
    • Journal Title

      Zoological Science (掲載決定)

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ミトコンドリアDNAとMHC遺伝子の解析からみえるニホンツキノワグマの現状2009

    • Author(s)
      安河内, ら
    • Organizer
      日本哺乳類学会2009年度大会
    • Place of Presentation
      台北・台湾
    • Year and Date
      2009-11-22

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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