2009 Fiscal Year Annual Research Report
抗体依存性感染増強現象を利用したアジュバントの開発
Project/Area Number |
20658069
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高田 礼人 Hokkaido University, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (10292062)
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Keywords | 抗体 / 抗原提示細胞 / ADE / アジュバント / ワクチン |
Research Abstract |
ウイルス感染症の対策として、ワクチン接種による予防が最も一般的であり効果が期待される。ワクチンは生ワクチンと不活化ワクチンに分類されるが、生ワクチンは安全性の問題、不活化ワクチンは免疫原性の弱さの問題が、それぞれ短所として挙げられ、双方の短所を克服した安全で効果的なワクチンの開発は困難である。特に、生ワクチンは短期間で作出することが不可能であるため、発生頻度が増している新興感染症に対して迅速に対応するためには、不活化ワクチンの効率的な開発および接種法の改良が求められる。本研究では、ウイルス感染に広く認められる抗体依存性感染増強現象(ADE)に着目した。この現象は、ウイルスが抗体を利用してマクロファージや樹状細胞等の抗原提示細胞に効率よく感染するためのメカニズムであると考えられている。本研究では、この抗体の特性を利用して抗原提示細胞に目的の不活化ワクチン抗原を効率よく取り込ませるための手法を開発し、液性免疫および細胞性免疫の両方を誘導する安全なアジュバントとしての抗体の可能性を探る。 不活化ウイルス抗原として、ショ糖密度勾配遠心によって精製したエボラウイルスのウイルス様粒子をウイルス表面糖蛋白質に特異的なADE抗体、中和抗体およびどちらの活性も示さないモノクローナル抗体とそれぞれ混合し、マウスの皮下または腹腔内接種して、経時的に血清中の抗体応答を解析し、異なる性質を持つこれらの抗体の間に差が認められるか否かを解析したが、明らかな差は認められなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Predicting the Antigenic Structure of the Pandemic(H1N1)2009 Influenza Virus Hemagglutinin2010
Author(s)
Igarashi, M., Ito, K., Yoshida, R., Tomabechi, D., Kida, H., Takada, A.
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Journal Title
Peer Reviewed
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[Journal Article] Characterization of H3N6 avian influenza virus isolated from a wild white pelican in Zambia.2009
Author(s)
Simulundu, E., Mweene, A., Tomabechi, D., Hang'ombe, B., Ishii, A., Suzuki, Y., Nakamura, I., Sawa, H., Sugimoto, C., Ito, K., Kida, H., Saiwana, L., Takada, A.
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Journal Title
Arch.Virol. 154
Pages: 1517-1522
Peer Reviewed
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