2008 Fiscal Year Annual Research Report
放射線により発現誘導される酵素を標的とする相乗的内用放射線治療法への挑戦
Project/Area Number |
20659190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
向 高弘 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (30284706)
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Keywords | 放射線 / 癌 / 薬学 |
Research Abstract |
放射線照射により誘導される酵素を標的とする放射性薬剤を開発することで、新たな内用放射線療法が構築できるのではないかと考え、本研究では、NAD(P)H:quinone oxidoredactase1(NQO1)という酵素に注目した。NQO1は二電子還元を行う酵素であり、多くの固形腫瘍に高く存在していることが知られている。またNQO1は放射線により誘導されることが報告されている。そこで、本酵素に結合する放射性薬剤の開発を目的に、選択的阻害剤であるES936をリード化合物とし、ES936のニトロ基をヨウ素原子に置換した化合物、5-methoxy-1,2-dimethyl-3-[(4-iodophenoxy)methyl]indole-4,7-dione(1)を設計した。また、標識前駆体としてトリブチルスズ体2を合成することとした。Ethyl5-hydroxy-2-methylindole-3-carboxylateを出発原料とした4段階の反応により得た3-(hydroxymethy1)-5-methoxy-1,2-dimethylindole-4,7-dioneに、p-iodopheno1を反応させることで、1を総収率19%で合成した。また、トリブチルスズ体2は、1にhexabutylditinを反応させることにより合成した。125^I標識反応は2を前駆体とした求電子置換反応により行い、放射化学的収率80%、放射化学的純度99%以上で[<125>^I]標識1を得ることに成功した。
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Research Products
(1 results)