2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム情報を用いた尿路結石形成機序の解明と遺伝子診断・予防法の開発
Project/Area Number |
20659252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
郡 健二郎 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40264733)
安井 孝周 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40326153)
伊藤 恭典 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70295608)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (70444966)
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Keywords | 尿路結石 / 一塩基多型 / オステオポンチン / 遺伝子診断 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
ヒトゲノムが解読されたものの、尿路結石における形成機序の解明、診断法・予防法の開発が飛躍的に進んだとは言い難い。尿路結石の原因は遺伝因子と環境因子の両者であるものの、遺伝的要因には、「個人差程度の違い」である遺伝子多型(SNP)が、いくつも複雑に関連していると考えられている。本研究ではゲノムの遺伝子情報を用い、結石形成機序を分子レベルで解明し、診断法・予防法の開発を行うことを目的とした。また、尿路結石マトリクス蛋白の機能を解析し、臨床応用することを試みた。尿路結石関連遺伝子の新規スクリーニングとして、尿路結石患者と健常者1,000名の遺伝子からゲノムワイドなスクリーニングを行った。尿路結石発生に関与すると考えられる2カ所の遺伝子部位を同定したため、来年度以降、機能解析を行っていく予定である。遺伝子診断法の確立を目的に、尿路結石マトリクス蛋白であるオステオポンチンのSNPsを同定し、尿路結石患者と健常者で頻度の異なるハプロタイプを発見した。オステオポンチンの機能解析として、そのRGD配列をRGEに変換したOPN、カルシウム結合部位を欠損したOPNを発現するトランスジェニックマウスとOPNを交配し、遺伝子改編したOPNのみを発現するマウスを作成した。尿路結石モデルマウスとして、蓚酸前駆物質であるグリオキシル酸を腹腔内に投与する方法を確立した。平成21年度に結石形成におよぼす影響を詳細に観察する予定である。遺伝子導入法については尿細管細胞への導入方法の確立を引き続き行っていく予定である。
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Research Products
(5 results)