2008 Fiscal Year Annual Research Report
群作用付孤立超曲面特異点のホモロジー的ミラー対称性
Project/Area Number |
20684003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 篤史 Osaka University, 大学院・理学研究科, 准教授 (50314290)
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Keywords | 幾何学 / 代数学 / 数理物理学 / ミラー対称性 |
Research Abstract |
群作用付孤立超曲面特異点のミラー対称煙は, 7, 555個の位相的ミラー対をなすカラビ-ヤウ多様体の発見をもたらした. 最近, 堀氏・Orlov氏・研究代表者らにより, 80年代中旬の特異点理論における行列因子化のアイデアで, その理解が急速に進んでいる. 離散群・特異点・ルート系・リー環・有限次元代数の間にある不思議な関係を解明するため, ホモロジー的ミラー対称性の観点から, 群作用付き行列因子化の圏およびその安定性条件の空間の構造解明を目指し, 研究を行った. これまでの研究において, 群作用付き超曲面特異点に対するホモロジー的ミラー対称性予想の定式化および予想成立の状況証拠を与えていた. 本年度はこの研究の副産物的研究がかなり進展し, 「カスプ特異点」と呼ばれる良いクラスの特異点、(であって, 曲線特異点に帰着されるもの, とくに拡大ディンキン図形を消滅サイクルの格子としてもつもの, および単純楕円型特異点も含む)に対して, ホモロジー的ミラー対称性予想を証明することができた. この帰結として, 「カスプ特異点」の「ミラー多様体」が射影直線を粗なモジュライ空間としてもつオービフォールドであることが判明した. これにより, 特異点から定まる平坦構造とオービフォールドのグロモフ・ウィッテン不変量の間に対応が付いた. この対応のさらなる研究は来年度以降に行う予定である. また, 特異点の「アーノルドの奇妙な双対性」はミラー対称性により自然に説明することができるようになり, もはや「奇妙」ではなくなった.
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Research Products
(11 results)