2011 Fiscal Year Annual Research Report
CO2/炭化水素系混合流体の超臨界域におけるPρTx性質および臨界点の精密測定
Project/Area Number |
20686016
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
宮本 泰行 富山県立大学, 工学部, 准教授 (80348820)
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Keywords | イソブタン / 混合冷媒 / 自然作動流体 / 炭化水素 / 熱力学性質 / ベローズ変容法 / PρTx性質 / CO2 |
Research Abstract |
昨年度より引き続き,自然作動流体の代表格であるCO2と炭化水素の混合系を対象として,これまで未解明の温度・圧力・組成域における熱力学諸性質の精密測定を実施した.状態方程式を開発するための主要な入力値となるPρTx性質については,CO2/イソブタン混合系およびCO2/プロパン混合系についての高精度測定を行い,得られた実測値と最新の熱物性計算ソフトREFPROP ver. 9.0による計算値との比較結果から,既存の状態方程式の再現性が不足している現状を明らかにするとともに,両混合系に関する過剰モル体積を算出し,混合則モデルを相関した.一方,炭化水素の純物質および2成分系混合物については,より高温域(~600 K)におけるPρTx性質の精密測定を付加的に実施し,得られた実測値から,REFPROPの適用可能範囲外の温度域における計算値の信頼性を評価することができた.なおこれらの成果は,5報の論文として国際誌に発表した.以後,本研究で得られた成果を,代替冷媒および,中・低温域で用いる蒸気サイクル用作動流体の性能評価にも,つなげていきたいと考えている.また,状態方程式における換算定数として重要な臨界軌跡の精密測定についても,装置の諸問題を改善した上で,現在はイソブタン等を対象とした信頼性の確認実験を実施中であり,終了し次第,実測値の存在しないCO2混合系の臨界密度実測値の精密測定を,ただちに開始する予定である. 以上のように,本研究課題は概ね順調に遂行することができたと考えられる.また,サンプルの純度と計測上の安全性を共に維持するノウハウも得られた.今後も引き続き,工業的な付加価値が見込める様々な混合系作動流体の精密測定および熱力学モデルの開発に,順次精力的ににチャレンジし,冷媒性能の解明や要素機器の安全設計等に役立つ高精度データの蓄積に,貢献したいと考えている.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)