2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代ジャイアントエレクトロニクス対応メゾプラズマラテラルエピタキシー技術開発
Project/Area Number |
20686049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神原 淳 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 講師 (80359661)
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Keywords | メゾプラズマ / エピタキシー / シリコン |
Research Abstract |
X線小角散乱その場計測システム(SAXS)により、水素分圧を変化させたメゾプラズマ環境下での成膜前駆体シリコンナノクラスター性状を計測した結果、シリコンナノクラスター性状は基本的に水素量に依存せず2〜3nmにモードを有する球形であり粗に結合した構造を維持しうることが判明した。一方で、100℃以上の温度においでもエッチングが著しく促進されるがエピタキシャル成長が維持されること、低水素分圧環境では異方エッチングが顕著となり多結晶薄膜となるものの、堆積速度はエピタキシャル薄膜の6倍程度の高速堆積速度であり、堆積効率は実に85%以上を示し、加えてホール移動度はエピタキシャル薄膜の70〜80%程度の高品質を維持することに成功した。 メゾプラズマ堆積に伴うプラズマ照射により、瞬間的に最表面のSi-O結合除去が確認され、シリコン基板面からの自然酸化物膜の瞬間的・効果的な除去が可能であることを見いだした。その結果、従来のSPM+HF堆積前処理が無い場合と比較しても高い電気移動度を示すホモエピタキシャルシリコン膜の堆積が可能であり、堆積温度を低下させても高速エピタキシャル成長速度は維持され、電気特性も200cm^2/Vs以上を達成しうることが確認された。 以上より、高水素分圧下で基板表面エッチング作用は強力である場合、表面に到達したシリコンクラスターの再離脱を促すものの沿面成長は維持される一方で、低水素分圧の場合には、クラスター再離脱は抑制され沿面成長が阻害されるものの、粒界性状は比較的良好となりうる。即ち、ガラス基板等においても、エピタキシープラズマ条件下での成膜前駆体を利用すれば、多結晶シード層上にも高品質シリコン膜の堆積が可能であることが示された。
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Research Products
(7 results)