2010 Fiscal Year Annual Research Report
エンドサイトーシスにおける小胞形成機構の構造的基盤
Project/Area Number |
20687006
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
嶋田 睦 独立行政法人理化学研究所, 生命系放射光利用システム開発ユニット, 研究員 (70391977)
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Keywords | X線結晶構造解析 / エンドサイトーシス / 脂質膜 / GTP結合タンパク質 / アクチン細胞骨格 / 細胞内シグナル伝達 |
Research Abstract |
真核細胞が外部から細胞内に物質を取り込む代表的な仕組みの一つであるエンドサイトーシスは,細胞表層受容体の内在化や体細胞における栄養摂取などの基本生命現象において重要な役割を果たしている.エンドサイトーシス過程の進行には,複数の可溶性タンパク質が関与するが,その機能発現機構の詳細には不明な点も多い.本研究は,エンドサイトーシス関連タンパク質の構造機能解析により,エンドサイトーシスにおけるダイナミックな小胞形成機構の一端を解明することを目的とする.本年度は,クラスリン依存性エンドサイトーシスの小胞形成過程における脂質膜陥入とアクチン細胞骨格再編成に関与するタンパク質であるCIP4について,このタンパク質がRhoファミリーGTP結合タンパク質であるCdc42依存的にクラスリン集積部位にリクルートされ,そこで膜陥入とアクチン細胞骨格再編成を担うことを,細胞生物学的実験により立証した.この結果により,これまでにCIP4のHR1ドメインとCdc42の複合体の構造機能解析に基づき構築した,Cdc42およびCIP4のエンドサイトーシスにおける作動モデルについて,Cdc42とCIP4の結合の役割がクラスリン集積部位へのCIP4のリクルートであることを明確に出来た.また,エンドサイトーシスにおいて働くイノシトールリン脂質脱リン酸化酵素であるsynaptojanin1および2について,発現領域や発現条件,発現系の検討を行ったが,結晶化に十分な量のタンパク質試料の可溶性画分への大量発現には成功しなかった.さらに,最近エンドサイトーシスへの関与が報告されているWAVE2複合体について,構成タンパク質であるWAVE2のWAVE-homologyドメインとHSPC300の複合体の立体構造を決定し,その複合体形成機構の一端を解明した.
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Research Products
(1 results)