2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700006
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森山 園子 The University of Tokyo, ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構, 特任講師 (20361537)
|
Keywords | 数理計画問題 / 多面体 / 離散構造 / 組合せ論 |
Research Abstract |
平成20年度は以下3点に関する研究を遂行した。第一に, 実験的アプローチの土台として, 有向マトロイドを部分的に列挙する手法を考案し, 列挙結果を公開した. 松本宜丈氏(東京大学大学院修士2年) ; 今井浩教授(東京大学)と進めたマトロイドの大規模な列挙を元に向き付け可能性を考え, 有向マトロイドの部分列挙を行った, 本研究では松本宜丈氏とDavid Bremner准教授(UNB), 今井浩教授を研究協力者に迎えて遂行した。第二に, 数理計画問題を解くピボットアルゴリズムの提案を目指す理論的または実験的アプローチとして, 一部の数理計画問題のピボットグラフが満たす非巡回性, Unique sink性, Holt-Klee条件およびシェリング条件の性質を探求した, David Avis教授(McGill大学)を共同研究者に迎え, 数理計画問題の1つである線形計画問題のピボットグラフが満たす既存の3条件とシェリング条件の包含関係を示した(2009年出版予定 : CRM-AMS Proceedings). また, シェリングについては, 多面体の拡張である複体上でも定義することができるが、多面体の場合と異なり必ずシェリングが存在するわけではない。そこで、需要となるシェリング判定を線形計画問題として定式化することで解決した(2008年出版済み : Discrete Mathematics)。本研究は八森正泰准教授(筑波大学)と共に遂行した。第IIIに, 平成18-19年度若手研究(B)「幾何学的実現を与える組合せ構造の性質の探求と解析」において提案した超平面配置・擬超平面配置における線形性・非線形性を判定する方法の拡張として, 宮田洋行氏(東京大学大学院修士2年)と今井浩教授(東京大学)と共に, 既存の手法と平成18-19年度若手研究(B)で提案した手法とは全く異なる数値解析的な判定法を開発した(2009年出版予定 : Pacific Journal of Optimization).
|