2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20700006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森山 園子 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20361537)
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Keywords | 数理計画問題 / 多面体 / 離散構造 / 組合せ論 / 幾何的実現 |
Research Abstract |
本年度は以下3点について研究を遂行した. 第一に,数理計画問題を解くピボットアルゴリズムの提案を目指す理論的または実験的アプローチとして,多くの数理計画問題のピボットグラフが性質を探求した.線形計画問題のピボットグラフが満たす条件として申請者らが提案したシェリング条件について,条件で設定していた複雑な仮定が取り払えることを理論的に証明し,結果を論文執筆中である(京都大学Avis教授,東京大学D2宮田氏との共同研究) 第二に,OM計画問題が効率良く解けるか否かを判定する上で重要となるOMの実現可能性判定に取り組んだ.小さなサイズのOM(ランク3・要素数9,ランク4・要素数8)を完全に分類し,本結果について,国際会議CCCG2010で発表すると共に論文を執筆した(東京大学D2宮田氏,ETZ福田教授との共同研究;Discrete and Computational Geometry.投稿中). 第三に,ピボットグラフの台グラフが超立方体のグラフとなる数理計画問題のピボットグラフの性質を探求する.本年度は,数理計画問題の1つである線形計画問題を多項式時間で解くピボットアルゴリズムとして近年再び注員を浴びているZadeh's ruleおよびその派生ルールに関する解析を進め,論文を執筆した(東京大学M1青島氏・松本氏,京都大学Avis教授,McGill大学Deering氏との共同研究;Discrete Applied Mathematics投稿中). 第四に,計算幾何の分野で基本的な概念であるボロノイ図について,新しい空間(双曲空間)および対象(ペリオディックグラフ)において研究を進め,両者について国際会議ISVD2010において発表した.
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