2008 Fiscal Year Annual Research Report
若年話者を声で識別する安心ウェブシステムの研究開発
Project/Area Number |
20700090
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
西村 竜一 Wakayama University, システム工学部, 助教 (00379611)
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Keywords | ウェブシステム / 安全・安心 / 音声インタフェース / 年齢層識別 / フィールドテスト / 発話収集 |
Research Abstract |
本研究では、利用者の年齢層を発話から自動判別するウェブシステムの開発及び公開実験を行う。若年層に対し、安全・安心なネットサーフィン環境を提供することが目的である。本事業では、研究代表者がこれまでに開発した音声入力ウェブシステムw3voieを用いて、被験者発話を収集する公開実験を実施した。開発した音声収集システムを、我々が運営するウェブサイトを通じて公開した。被験者によって録音された発話は、同サイトのサーバに蓄積される。昨年度の準備段階では、今後の分析に有効な発話を適切に収集するのに、アクセスの量の確保並びに被験者属性(年齢層や性別等)のバランスを操作する必要が生じていることが判明していた。この解決を図るために、本実験の被験者の誘引及びスクリーニングをインターネットアンケートの専門業者に依頼したうえで、オンラインでの発話収集を実行した。また、子どもに対して、実験の親しみやすさを改善するために、インタフェースの改良を行った。実施期間は、2009年12月8日から12月28日までである。実験のウェブサイトへはユニークIP数で3,767のアクセスを得た。そのうち、3つの録音ステップとアンケートのすべてを完遂できたのは720であった。これは、回答率で19.1%となる。また、内容を手作業ですべて確認した結果、有効な発話数は1,944であった。この時の発話者数は661である。この結果、子どものサンプル数は、事前の収集発話と合わせて1,533発話となった。全収集発話の59.7%である。以上のように、当初目的の通り、バランスが整った状態のデータベースを構築することができた。
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