2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒゲ感覚システムにおいて視床から大脳皮質への入力が形成する回路の構造と機能
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20700316
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
古田 貴寛 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (60314184)
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| Keywords | ヒゲ感覚システム / 視床 / 大脳皮質 / 軸索分布パターン / 活動特性 |
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| Research Abstract |
本研究課題の目的は、ラットのヒゲ感覚系において、視床から大脳皮質に投射するニューロンの反応特性と軸索の形態学的特徴との関係を明らかにすることであった。研究計画のとおり視床ニューロンのヒゲ刺激に対する反応を記録した後、BDAを注入しニューロンの標識を行った。大脳皮質に到達する軸索まで可視化され、その終末の分布はニューロンの受容野の大きさと関係があることが分かった。すなわち単一のヒゲにのみ反応するニューロンはそのヒゲに対応するbarrelに多くの神経終末を集中して分布させ、一方、複数のヒゲに反応するニューロンはそれらのヒゲに対応する領域のsepta (barrelとbarrelの間)に多くの神経終末を分布させていた。septaに存在するニューロンは複数のヒゲに対し反応することが知られているが、その反応の基盤となるのは、視床に存在する複数のヒゲに反応するニューロンから大脳皮質に技射される興奮性の入力であることが示された。また、barrelに神経終末を集中させるタイプのニューロンについてさらに詳しく解析を行ったところ、活動特性における方位選択性と神経終末の分布様式との関係によって2つのグループに分けられることが分かった。一つめのグループはそのニューロンのよく反応する方位に対応するbarrel内小領域に神経終末を集中させ、二つ目のグループはその反対であった。また二つ目のグループは一つ目のグループより短い潜時で反応することが分かり、その反応時間の違いによりbarrel内で小さな興奮の波が生じることが示唆された。この研究によって明らかになった視床から大脳反質への入力様式はその先の大脳反質における情報処理を理解する上で重要な所見となった。
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[Journal Article] Ischemia-induced neurogenesis of neocortical layer 1 progenitor cells.2010
Author(s)
Ohira K, Furuta T, Hioki H, Nakamura CK, Kuramoto E, Tanaka Yasuyo, Funatsu N, Shimizu K, Oishi T, Hayashi M, Miyakawa T. Kaneko T. Nakamura S.
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Journal Title
Nat Neurosci 13
Pages: 173-179
Peer Reviewed
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