2008 Fiscal Year Annual Research Report
歩行動作中の足部位置知覚特性-知覚している足の位置と実際の足の位置との誤差の評価
Project/Area Number |
20700469
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Research Institution | Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
小林 吉之 Research Institute, National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities, 運動機能系障害研究部, 流動研究員 (00409682)
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Keywords | 人間生活環境 / 認知 / 医療・福祉 / リハビリテーション / 歩行 / つまずき |
Research Abstract |
本研究は, ヒトが歩行中に転倒するもっとも主要な要因である『つまずき』が生じる一因を解明するために, これまで著者らが行ってきた研究で得られた知見を基に, ヒトが歩行中に足部の位置をどの程度正確に知覚できているか, その特性を実験的に明らかにすることを目的とした. また, そのためには歩行動作中の足部表面を記録する必要があり, その手法も併せて検討した. (1)歩行中の足部表面記録方法としては, 歩行時の足部表面を記録する手法の検討をはじめに行った. 本研究で検討した方法は, はじめに三次元動態計測装置とレーザ変位計を用いて,静止時の足部表面の座標を記録し, その座標を歩行中の足部に適用することで歩行中の足部表面位置を推定しようとするものである. 研究の結果, 提案した手法の誤差は0.38±0.285mmであり十分な精度が確認された. (2)上述の手法を用いて若年健常者を対象に実験を行った. その結果, ヒトの足部は歩行中遊脚期にも30mm程外側に偏っている事が確認された. これらの結果は,先行研究で著者らが行った研究とも整合性がとれるものであった. 本研究では歩行中に知覚している足部の位置に着目し, 歩行中に被験者本人が感じている足部位置と, 実際の足部位置との差の比較を行った. その結果歩行中の足部位置も, 静止時と同様, 外側の線を基準線に沿わせながら歩行した際には, 床面の基準線に踏み込みながら歩行する傾向が確認された. 今後は前後方向や垂直方向の誤差についても検討していく必要がある.
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Research Products
(3 results)