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2008 Fiscal Year Annual Research Report

東京オリンピックがもたらした遺産と都市空間の変容に関する社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 20700499
Research InstitutionKanto Gakuen University

Principal Investigator

石坂 友司  Kanto Gakuen University, 経済学部, 講師 (10375462)

Keywords東京オリンピック / 都市空間 / オリンピックの遺産 / 開発
Research Abstract

東京都は1964年に続くオリンピック開催を目指して2016年大会の招致に名乗りを上げた。仮に招致が成功すれば、アジアでは初の2度目の開催となる。東京都が示す開催の意義とは、東京がこれまで成熟を遂げてきた証を世界に示すことであり、大都市が様々な難問を克服してきた姿を範として示すことにあるという。2016年の大会招致に込められた東京都の期待はオリンピックを梃子とした都市開発と都市問題の解消にある。そこに位置付く正負の遺産こそが1964年大会によって作られたものである。
そこで本研究は、1964年の東京大会によって都市空間の変容がどのように行われたのかを明らかにするために、まずは高度成長期の時代背景にオリンピックを位置づける作業かちスタートした。高度成長期に実施された東京大会の招致計画は、経済成長が予期できない戦後復興の宣言として行われた。東京都の整備・拡張が国の政策である首都圏整備計画に位置づけられながらも予算難にあえぐ中、オリンピック開催の決定は新幹線、首都高速道路をはじめとするオリンピック関連事業を劇的に推進する。それは交通渋滞、人口密集が極度に懸念されていた都市問題解決の糸口として期待された。しかしながら、短期集中的に準備されたオリンピック施設と関連道路はそれら都市問題を解決できなかったばかりか、さらなる交通渋滞と都市の拡張を生み、公害問題という新たな都市問題を生み出していった。
このように東京オリンピックは都市開発の錦の御旗として位置付き、都市空間を劇的に変容させるにいたる。また、これら一連の動きの中で国家の指導力は東京都のみならず、スポーツ組織にも及び、戦後慎重に回避されてきたスポーツと国家の関係性を強化することにつながるのである。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 東京オリンピックと高度成長の時代2009

    • Author(s)
      石坂友司
    • Journal Title

      年報日本現代史 14号

      Pages: 143-85

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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