2008 Fiscal Year Annual Research Report
明清時代における生活空間の研究-家具とその使用を中心として
Project/Area Number |
20700576
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高井 たかね Kyoto University, 人文科学研究所, 助教 (80378885)
|
Keywords | 住生活 / 家具史 / 中国 |
Research Abstract |
本研究は、明清時代における家具とその使用・配置の様相を明らかにすることにより、日常あるいは儀礼等の生活空間の特質およびその歴史を理解すること、具体的には宮殿、住居、寺廟、また庭園などの空間にみられる家具やその配置、またそれに対する意識、規範などを探ることを目的としている。研究活動の概要は、まず文献・画像史料から生活空間および家具の使用に関わるものを収集して、整理、蓄積する作業をおこない、これらにより得られた知見に基づいて、さまざまな場面での家具使用の様相について比較検討をおこなう。 本年度の具体的な研究活動は、以下の通り。 1、文献・画像史料の収集 : (1)家具史および生活空間史に関連する文献の収集。(2)京都大学各図書館、国立公文書館、国立国会図書館、東京大学総合図書館等にて、家具史、生活空間史に関する文献調査。(3)漢籍史料より、家具史および生活空間史に関連する記述を抽出。(4)文学作品の挿図版画を中心に、家具や建造物など住生活空間が描かれた画像史料を収集。 2、文献・画像史料の整理、電子化 : 生活空間史史料集の編纂を考慮し、収集した文献・画像史料塗分類・整理・電子化。 3、史料の検討 : (1)1の作業で収集した文献史料の記述を比較検討。(2)画像史料の解釈、検討。(3)文学作品の挿図を、それに対応する記述部分とあわせて総合的に解釈。また、挿図版画における家具をはじめとした生活空間の描かれ方を検討。 以上の活動は次年度も引き続きおこない、得られた成果を建築史など関連分野における成果とあわせて、明清時代生活空間の総合的な理解へとつなげたい。作業で蓄積された史料は、将来的に明清生活空間史の史料集として、当該および関連分野研究のために供したいと考えている。
|