2009 Fiscal Year Annual Research Report
中学校技術分野における「木育」教材の開発と活動実践に関する研究
Project/Area Number |
20700621
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
東原 貴志 Joetsu University of Education, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (10370850)
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Keywords | 林学 / 科学教育 / 産業・技術教育 / 木材加工教育 / 森林環境教育 |
Research Abstract |
本研究では,地域の森林環境に関する学習と地域の木材利用を視野に入れた中学校技術分野におけるものづくり教材の開発を中心とした,森林・林業ならびに木材産業への関心を喚起する教育プログラム「木育」の開発に取り組んだ。本研究の成果は次の通り。(1) 国産スギ材を使用したちゃぶ台の教材開発を行った。また,中学生を対象に,ちゃぶ台製作の授業実践を行った結果,問題解決的な学習を展開するためには,脚の折りたたみ構造のような動きのある教材が適していることや,循環型の学習をするためには,脚ストッパーのように,同じ部品を何度か作る機会がある教材が望ましいということが明らかとなった。(2) 中学生を対象とした木工競技大会の競技課題に関して検討した。本研究では、2008年11月に行われた、「めざせ!!『木工の技』チャンピオン」新潟大会の競技課題であるアイデアを生かしたCDラック作成について、のみ加工を取り入れた場合や作品を構成する部材の数を変化させた場合などの様々な設計図を基に、実際に大学院生に製作させ、製作時間に関する分析を行った。その結果,部材数やのみ加工の回数から,作品のある程度の評価ができることが示唆された。(3) 中学生を対象とした,地域の森林を活用した森林体験学習「森小屋つくり体験活動」に関する分析を行った。その結果,森小屋の模型を再現しようと土台外枠に多くの梁を使用した場合に,土台全体の強度が保てないこと,森小屋の土台部分が高いこと,教師の支援を必要とする森小屋は、土台部分完成間近もしくは屋根の骨組み製作の時点に,教師の支援が集中していることが明らかとなった。これらの分析結果から本研究では、現地における事前学習、教師の支援の方法を踏まえた「森小屋つくり体験活動」の提言を行った。
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Research Products
(3 results)