2009 Fiscal Year Annual Research Report
都市気候モデルによる都市型集中豪雨の再現と形成要因の解明
Project/Area Number |
20700672
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
泉 岳樹 Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 助教 (10336513)
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Keywords | 都市型集中豪雨 / 都市気候モデル |
Research Abstract |
本年度は、RAMS (Regional Atmospheric Modeling System)を元にした「都市気候モデル」を用いた都市型集中豪雨の再現シミュレーションを行い妥当性の検証を行った。客観解析値による同化や雲発生や降雨に関するパラメータのチューニングを行い降雨量や降雨域の再現性の向上を目指した。しかし、降雨域については、ある程度の再現性が確保されたが、降雨量については、誤差を十分に小さくすることができなかった。 そこで、RAMSのチューニングに加えて、複数のモデルを利用したマルチモデルアンサンブルを行えるように、新たにWRF (The Weather Research and Forecasting model)を導入した。これに加えて、シミュレーションに利用する初期値の種類を増やすことにより、初期値依存の誤差を減らすことを目的としたアンサンブルシミュレーションを行った。使用した初期値は、これまで使用していた気象庁の領域客観解析データに加え、気象庁のJRA-25、アメリカ環境予測センターのNCEP-FNL、NCEP/DOE-R2である。 これらのモデルや初期値を用いて、まずは、都市や緑地といった地表面被覆の違いが風系や気温に与える効果のシミュレーションを行った。その結果、使用するモデルや初期値の違いによって、計算結果に一定の影響がでることが明らかとなった。また、それらの結果の平均(アンサンブル平均)をとることにより、現象の再現度が高まることが確認された。次に、降雨に関するシミュレーションを行った。その結果、降雨域の再現性の向上は確認されたが、降雨量の再現性の向上は確認できなかった。
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Research Products
(2 results)