2008 Fiscal Year Annual Research Report
分子生物学的手法によるナノ粒子状レアメタルの発癌リスク評価
Project/Area Number |
20710027
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
長谷川 豪 Kurume University, 医学部, 助教 (80383751)
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Keywords | ナノ粒子 / レアメタル / 健康影響 / 発癌 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ナノ粒子状レアメタル(希少金属)の健康影響、特に発癌に対するリスクを遺伝子レベルで評価することである。先端産業に不可欠な金属素材であるレアメタルの中でも特に化学反応性の高いナノ粒子に着目し、ナノ粒子が生体に与える健康影響、レアメタル曝露の危険性を明確にする。これまでに国際がん研究機関(IARC)で発癌リスクが分類されていない金属で、先端産業界で有用なレアメタル元素について研究を行う。具体的には、液晶導電膜で使用されているインジウム(In)、高性能磁石や光磁気メモリで使用されているジスプロチウム(Dy)、半導体で使用されているタングステン(W)やモリブデン(Mo)を被験物質として選定し、使用した。各金属のナノ粒子溶液を用意し、動的光散乱解析装置を用いて各々のナノーマイクロ範囲の粒子径分布を測定し、被験物質のナノ粒子含有割合を明らかにした。また、サルモネラ菌TA98株とTA100株を用いたエームス試験により各被験物質の変異原性を検討した結果、すべての金属の通常径粒子およびナノ粒子で変異原性は認められなかった。今後、培養細胞株を用いた細胞毒性試験および形質転換試験、短期発癌モデルマウスを用いたin vivo発癌性試験、レアメタル投与担癌マウスの網羅的遺伝子発現解析を行い、発癌関連遺伝子の発現変化を指標としたナノ粒子状レアメタルのin vivo評価系を確立する。
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Research Products
(1 results)